玄米シリーズ(2)

炊飯のポイント

 

1.発芽前玄米の炊飯時の水の量について

 

 炊飯時の水の量は好みにもよりますが、通常の玄米の水量と同様、もしくは少し減らして炊きます。炊き上がりはふっくらとした柔らかな状態が目安です。

 

2.自然塩を加えるとおいしくなる

 

 ひとつまみの自然塩を入れて炊くとおいしくなります。約70種類のミネラルなどの微量栄養素が含まれていると言われる自然塩は血液を弱アルカリ性に保つのに役立ちます。更に玄米に含まれる栄養素と結合して、良質の赤血球をつくるのに役立つと言われています。

 

3.発芽玄米は2~3日たった方がおいしい

 

 炊いた発芽玄米は、保温状態で2日とか3日位たったものの方が食べ易いとか、おいしくなるという特徴があります。日本食品分析センターの調べによると、実際に旨味成分であるアミノ酸の量は1日目と3日目を比較すると、1日目は100mg中10mgですが、3日目は14mgと4割も増えているそうですから、これも発芽玄米の特徴のひとつと言えると思います。特に朝早くから夜遅くまで仕事をしている方や、独身で自炊生活の方等、時間を有効活用する意味も含めて多めに炊いて試してみてはいかがでしょうか。

 

4.圧力鍋について

 

 玄米を炊くのに圧力鍋を使用することは珍しくありません。しかし圧力鍋の種類によっては130℃以上の高温になるものがあるらしく、その場合「アクリル・アミド」という有害物質が産生したり、でんぷんの分子構造が変化し、腸壁にこびりつき易くなる等の指摘があります。玄米の特性を考えると、実際にでんぷんが腸壁に付着するかどうかはわかりませんが、念の為に参考にして下さい。尚、圧力鍋は使用しなくても、玄米モードのある一般の家庭用炊飯器で、玄米は普通に炊けますし、発芽前状態の玄米にすれば、よりふっくらと炊くことができます。

 

5.アルミ鍋について

 

 アルミ製の鍋や調理器具は決しておすすめすることは出来ません。アルツハイマー症や発ガンの恐れが指摘されていることは有名ですが、アルミニウムの性質上、水に極めて溶け易いのでせっかくの調理にも溶け出してしまう可能性が高いのです。又、アルミニウムの中でもこうした水溶性のアルミニウムが最も体内に吸収され易く、人体への影響が大きいと言われています。

 

6.水について

 

 お米をとぐ時が、最も水を吸収すると言われていますが、水の質によって、味や栄養価に大きな差が出るといいます。京都大学の糸川喜則教授の実験によると、水道水で米をとぐとビタミンB1が30%も破壊されるのだそうです。直接の水道水は、私達が思っている以上に、いろいろな成分が含まれているのかもしれません。ですから出来れば浄水器で対応する等、可能な範囲で対応するしかありませんが、食の問題を考える上で水の問題も大変重要であると言えます。

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