賢治が夢見たデクノボー革命
賢治の目には霊の世界が見えていた。臨終の日の朝、賢治は幽体離脱して森佐一の家を訪れた。この驚くべき事実から賢治文学の神秘と深淵のベールが開かれていく。本書はこれまでの宮沢賢治論に風穴を開ける衝撃の書である。(本書、帯より)
「新装再版の発行にあたって」より
『宮沢賢治の霊の世界』は、平成四年に土曜美術社出版から発行され、三刷まで出てその後絶版になっていました。今度でくのぼう出版社主・熊谷えり子氏からの強い要請があり、今更古い拙稿をと思いましたが、再販にふみ切りました。それはこれらの中に宮沢賢治の本心が録されていると、今も確信してるからです。但し再販にあたり、二十六年前(昭和五十年)に書いた小論「詩人は予言者か」を巻末に付け加えて頂きました。それはこの中に賢治が持った悲願「みんなの幸福を求めて」と同じ問いかけがあるからです。…(略)