上田達がのこした写真と、上田敦子の詩と文。
画家・葉祥明氏推薦。
ある朝、母の夢にあらわれた、しぶくように美しい虹の色。あれはいったい何を告げていたのか。
12年前の2012年、笹子トンネル事故で他界した息子が、生前に撮影したネパール・モロッコ・カンボジア・チベットの写真の数々に、母の添えた〈いのちの詩と物語〉が響き合う。共著による写真詩集。
2019年、共同通信社ビルのギャラリーでひと月にわたって開催された写真展には、さまざまな人々が訪れた。その記録をつづったエッセイも、あわせて収録。
上田 達(うえだ わたる)
1985年 東京生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。広告代理店入社後、シェアハウスでの生活を始める。学生時代からアジア各地などを旅して、写真を撮影する2012年 山梨県中央自動車道・笹子トンネル天井板崩落事故により他界。享年27歳。
上田 敦子(うえだ あつこ)
1956年 東京生まれ。 日本女子大学文学部国文科卒業。出版社でフリーの校閲者として働く。上田達写真集『PYRAMID SONG アンコール遺跡をゆく』(青山ライフ出版2016)、『紫の空』(田畑書店2017)、 『幸せへの道案内人 葉祥明の世界』(共著・でくのぼう出版2021)を上梓する。写真展『WHEN YOU CALL US ぼくらの名前を呼んでください』(共同通信本社・汐留Gallery Walk 2019)、『HEIMA—故郷』(銀座奥野ビル・ギャラリー2020)、『PHOTO&PAINTING』 (上田達×中村友紀二人展 同上2023) 開催。