リラ・ボランティアコラース【7月】
7月にリラ・ボランティアコラースのメンバーで、施設へ歌のボランティアに伺いました。
【7月13日】鎌倉市内の病院
梅雨空の中伺った訪問先は、私の以前の勤め先、海が目の前に広がる鎌倉市内のS病院です。こちらは2007年10月が1回目で訪問ボランティアがはじまった初回の施設となります。
当時私は介護職員として毎日患者様と接していましたが、毎日忙しく業務に追われ、お一人お一人に寄り添う時間はほとんど持てず、患者様の生活が、心が潤うために何ができるだろうかと悶々とする日々を過ごしていました。そんな中病院では、患者様のための催しは年に1回あるか無いかの程度でしたので、当時の看護部長と青木先生のそれぞれにご相談してみたところ話が上手く進み、「みんなで歌う癒しのコンサート」を開催するに至りました。そこから毎年コンサートを開いていただいています。私はその後2013年からある資格の勉強のために4年間活動をお休みし、その病院も退職しました。資格取得後、新しい仕事に慣れてボランティアに復帰するまでにさらに2年かかりました。なので、この度は6年ぶりにS病院でのコンサートに参加させていただくことができました。
今回は当日にお誕生日だという方がいらしたので、サプライズとしてみんなで「Happy birthday」を歌って、嬉しいような恥ずかしいような温かい雰囲気から始まりました。また、こちらの病院ではコンサートの際ご家族にもお声かけしていて、一部のご家族がご参加下さいます。ご家族と患者様が寄り添い一緒に歌って下さる姿はこちらも心温まる光景です。青木先生の曲の紹介によって曲への思いがさらに深まり1曲1曲歌い進んで行き、最後は本当に皆様の心深くに響くいい時間を過ごしていただけたのではないかと感じました。
私がきっかけで始まった御縁ですが、私がいない間もずっと病院と青木先生、リラ頌歌隊コラースの皆さんはこの御縁を大切に毎年続けてきてくださったこと、とても嬉しく感謝の思いです。
【7月22日】鎌倉市内の特別養護老人ホーム
小雨が降ったり止んだりの梅雨空の下、ボランティアに伺いました。途中、(私たちが「ポラーノの広場」と呼んでいる)海浜公園の広場の白つめ草が一面に花をつけ、雨にぬれてきらきら輝いていました。
到着すると、入所者の皆さまは着席してすっかり準備を整えて待っていて下さり、この会をとても楽しみにしていることが伝わってきます。
青木先生のお話にうなずき、声を出して応えてくださるなど、心の交流も以前よりずっと深まってきているようです。歌いすすむにつれ、お互いに聞き合いながら合わせようとしているのがとても感じられ、最後の「故郷」では、心の中のそれぞれの故郷にじっと思いを馳せて歌っていらっしゃるのが印象的でした。
私事ですがしばらくお休みをして久しぶりに参加しましたが、一緒に声を合わせて一つの歌を作っていく幸せを今日ほど強く感じたことはありませんでした。また往復の道すがら元気な植物さんたちを見て、何だかとても嬉しくなってしまいました。
【7月27日】鎌倉市内の介護老人保健施設
もう7月が終わろうとしているのに、訪問した日は梅雨がまだ明けておらず、夜には台風が通過するとのことでした。不安定なお天気で、とても暑い日でした。それでも施設の前には、向日葵の花が太陽に向かって元気よく咲いていました。
始まる前に控室で、青木先生から『入居者の皆さんとお互いに寄り添いながら同じ時間を楽しく共有する気持ちで、心をこめて歌って下さい』というお話がありました。一方的に歌うのではなく、皆さんと共に楽しく歌うという大切なことを改めて教えて頂きました。
夏の歌を中心に歌い進み、そろそろ終わりに近づいてきて、自然音楽の『春はかえる』を歌っている時でした、丁度入浴を終えて参加された方が、すぐに『春はかえる』を楽しそうに歌って下さいました。この歌がとてもお好きなんだなぁ~と思いながら、私も一緒に歌いました。
そして会が終わり帰り支度をしている時、今日はもう一つ嬉しいことがありました。
皆さんにお配りしていた歌詞カードのファイルを回収していた人が、一人の方から『コラースの皆さんが、心から歌っているのが伝わってきます。』というお声をかけて頂いたそうです。
これからも皆さんと一緒に歌い、楽しい時を過ごせますように努力していきたいと思います。