『シルバー・バーチ霊言集』輪読会講座の発表会を行いました。(その1)

山波財団のリラ自然音楽クラブでは、ネオ・スピリチュアリズムを学ぶため、定期的に桑原啓善先生の著書を取り上げ、輪読会講座で毎月少しずつみんなで輪読をしています。

2018年の9月から桑原啓善訳『シルバー・バーチ霊言集』を輪読してきました。

2020年末をひと区切りとし、今年の1月に『シルバー・バーチ霊言集』の輪読会発表会を行いました。数人の発表者の方に、今までに輪読した項目の中から好きな項目を取り上げて所感を発表していただきました。

当日発表された内容を、順々にご紹介していきます。


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シルバー・バーチ霊言集二十一世紀のためのバイブル桑原啓善 訳/A・W・オースティン 編¥1,540(税込)2018/05/15新装版


 

■発表1(O・Tさん)

〔三九〕これから大きな変化が数多く起こるだろう。破壊が起こり、動乱も沢山起こる。いわゆる暗黒と困苦の時代が来る。何もかも悪くなったと人は言うだろう。しかしその背後には、世界の進歩をめざす大きな力が隠れている。

シルバー・バーチ

私は現在訪問診療がメインの診療所相談員をしています。訪問診療希望の方にできるだけ早く診療がかなうよう調整することと、療養生活全般の相談をお受けすることが主な仕事です。お正月明け診療所の通常業務が始まると、たくさんの依頼が来ました。気のせいかもしれませんが、それぞれの方の背負う社会的背景、病気はさらに重いように感じました。

しかしどの方も、おかれた中でとても誠実に懸命に暮らしておられます。その様子から出会った私達支援者は、日本人の特性ではないかと思われる、心からの清明心からの支援をつい引き出されてしまうかのように思います。

 

日本人の大きな類魂があるとして、そこに財団の皆様のリラや真心から祈りをささげる方々のエネルギーが注がれ、確実に浸透しているのではないでしょうか。顕在意識でネオスピリチュアリズムが完全に理解され自覚されるのは難しいとしても、「こうしたら相手の方にとってよいのではないか」と真心から思ったことを、現実の仕事にそのまま移せる、それが当たり前の時代がやってくる兆しを感じています。これはただ日々感じていることで、楽観視しすぎているとのお叱りがあったらもちろんお受けいたします。

 

先日お会いした方です。がん終末期の50代のお母さまでした。ご主人のDVから娘さん二人と逃れ、アパートで3人暮らしをしています。

キリスト教系の信仰をお持ちでした。信仰がつらい状況を生き延びるのに、支えになってくれただろうと思います。

病院の医師からは終末期であることの話はありませんが、ご自身では死期を悟っておられました。

 

訪問診療開始のため、アパートに訪問し初めてお会いした日のことです。すぐにきかれました。「最後まで家にいたいです。私が死んだら、先生は何をしてくれますか?」まだ10代後半と20代前半の娘さんたちはご自身の不安や悲しみがあるでしょうに、濃やかな気遣いでお母さまに寄り添っていました。お母さまは娘さんたちが困らないように、自身が亡くなった後の段取りをすぐにしたいようでした。

「あわてないで、訪問看護に連絡をしてください。訪問看護から診療所に連絡が来ます。医師と看護師はおそらく同じくらいに伺って、看護師はお体を整え、医師は娘さんたちと相談しながら死亡時刻を決めて、死亡診断書を作りお渡しします。葬儀社に連絡をすると、役所への手続きなど葬儀の準備をしてくれます。葬儀社は紹介していないので、今のうちから調べておかれてもいいかと思います。」具体的にお伝えしました。「わかりました。じゃあ、葬儀社をネット検索してね。」とお母さまは娘さんにお願いしていました。娘さんたちは「うん」と答えていました。

 

がんの終末期になると、腹水がたまって苦しくなることがあります。この方も腹水が多量に貯留しとても苦しいご様子でしたので、翌日すぐに自宅で腹水を抜くことになりました。担当することになったのはあまり愛想はありませんが、医師として必要なことを確実に提供するタイプの医師です。

DVの夫に診療所に怒鳴り込まれて対応できるだろうか、など生身の心細さは押し殺し、いま辛い症状を確実にとることに集中しています。

この時代、標準とされる治療法の中で、今このお母さまに向き合う中でできるだけ苦痛を取ること、おかれた中で黙々と精一杯のことをしようとする医師の姿勢に、心を動かされることがあります。

お母さまのまっすぐな思い、娘さんたちの気遣い、医師の診療への姿勢、すべてが相乗効果になって何とも言えない場ができます。「ああ、本当に楽になった、ありがとう。」心からの、ことだまのあるありがとうがきかれる場面にも出会います。

 

そしてもう死ぬつもりだったお母さまですが、医師より、「腸管はよく動いているから、腹水が抜けて少しでも食べられるなら、口から物を取りましょう。それが腸の細菌感染を抑え、免疫力を上げることにもつながります。辛いからといって寝てばかりいると、若くても年寄りと一緒で老衰になってしまいますよ。ベッドサイドでできるリハビリをやってみますか?」
不遜な表現ではありますが、そういえば、私たちは死ぬまでは生きているのです。生きる提案はあってもいいはずです。お母さまの表情は和らぎました。

 

患者さんと向き合う現場は、実はこんなにナイーヴだったりします。

現代医学の欠点や、covid-19をめぐる隠蔽された情報はもちろんあるのだろうと思います。私は実はよくわかりません。「ほんとうのこと」を知ろうとする姿勢は失ってはなりませんが、たくさん情報を集めても、日々やることは変わらないと思います。いづれ本当の医療が行われる日は来るのでしょう。

でも今は、おかれた中で、神であるそれぞれの人が真心から行うエネルギーが、世界を動かしていくのだろうと思っています。
真心から行う、私もそうなりたいです。

 

 

■発表2(Y・Kさん)

〔四四〕損得勘定を捨てなさい、神の法は完璧なのだから。皆さんは人の僕となり、奉仕だけを心がけなさい。その時、神は貴方に働き給うのである。貴方ひとりではない、誰の場合でも、これが狂いのない神の法である。そんなことあるものか、と貴方が言うなら、私はこう答えよう、必ずそうなると。何となれば、道はこの外にないのだから。法は完全無欠だから、誰も法を欺くことは出来ない。皆さんはこの神法を学びとり、どうか実践にうつして貰いたい。

シルバー・バーチ

シルバー・バーチの輪読会は、毎回、自分の生き方を見直す時間です。
その時その時で、必ず心に刺さる言葉があり、それはその時の自分の課題に必要なものです。熊谷先生や参加者の方の発言で、より深くバーチの真意にふれることが出来、さらに気づきを与えて頂きました。
今までのバーチの輪読会を通して、もっと神法に従って生きられるように「自分を捨てること」をしたいと思うようになりました。
バーチの輪読会が始まってから立て続けに人間関係の悩みがあり、その悩みの渦中で受講した輪読会での気づきを通して体験させていただいたことがきっかけです。

 

去年の4月頃、ある人への不信・不満や怒りに囚われ、そんな自分に対して「なんて自分はダメなやつなんだ」と落ち込むループに陥っていました。
相手の悪口を思ったりしないように、自分のことをダメだと思わないように意識してもどうしても湧き上がってきてしまっていました。
声かけをしたり、相手の靴を拝んだり、ゴメンナサイと言ったり、色々実践していましたが、いざその人に向き合うと全く愛の心が持てず、悪い感情が抑えても出てきて落ち込むことに悩んでいました。

 

輪読会でそのことを発言したら、熊谷先生が「『己(おのれ)を斬る』です。」と強くおっしゃり、参加者のお一人が「無心」とアドバイスを下さいました。
わたしはハッとしました。今の状態は自分の我(が)がつくりだしたことであると。自分の我が引き起こしたことと認めよう、我によって真の反省も感謝もさまたげている。
ごちゃごちゃと考えず、まず自分の我をスパッと断ち切ること。無心に奉仕すること。変わるのは自分、自分の我を断ち切りたいと思いました。

 

そして、今までは「相手を変えよう」と思って拝んでいたことに気づきました。相手から一方的にキツくあたられていたため、自分は悪くないという思いがあり、相手が変わるべきと思っていたのです。そしてただ自分が辛いから、自分のために声かけや反省をしていたことに気づきました。だから、「こういう時は反省すればいい」「こういうときは拝めば良い」と機械的・打算的で、動機がまったく違うものになっていました。自分を先にし、自分が幸せになるために想い・行っていた事に気づきました。
相手の幸せを願い、相手に先に幸せになっていただく奉仕の心がまったくありませんでした。

 

この事を忘れず実践できるよう、その日、家に「己を斬る」と「無心」と書いた紙を貼り、常に意識しました。すると、悩んでいた相手との関係が徐々に好転していきました。
我を捨てた場所で、相手を純粋に心から神と思うように努力しました。今までの相手の言動から、「こう思われている」という恐怖心のようなものを無視しました。
すると、相手に対して抱いていた悪い感情が大幅に浮かばなくなりました。そして、徐々に相手の態度が軟化してむしろ優しくなっていきました。今では良好な関係です。

 

「人の僕となり、奉仕だけを心がけなさい」ということを、ほんのすこし教えていただいた気がします。
まだまだ我欲が喜ぶことに惹かれる自分がおりますが、
この体験を無駄にしないよう、もっと、なにがあっても、自分の我を捨て、今の状況での神の視点から見る最善の奉仕とはなにか?(どのように奉仕したらよろしいか、お教えください)と意識して生きていきたいと思いました。
そのための勉強を、輪読会などを通して続けていきたいです。


「『シルバー・バーチ霊言集』輪読会発表会内容 その2」へ


 

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