『シルバー・バーチ霊言集』輪読会講座の発表会を行いました。(その5)

山波財団のリラ自然音楽クラブでは、ネオ・スピリチュアリズムを学ぶため、定期的に桑原啓善先生の著書を取り上げ、輪読会講座で毎月少しずつみんなで輪読をしています。

2018年の9月から桑原啓善訳『シルバー・バーチ霊言集』を輪読してきました。

2020年末をひと区切りとし、今年の1月に『シルバー・バーチ霊言集』の輪読会発表会を行いました。数人の発表者の方に、今までに輪読した項目の中から好きな項目を取り上げて所感を発表していただきました。

当日発表された内容を、順々にご紹介しています。

 

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シルバー・バーチ霊言集二十一世紀のためのバイブル桑原啓善 訳/A・W・オースティン 編¥1,540(税込)2018/05/15新装版


■発表9(Y・Cさん)

〔三一〕何事も、目の前の結果で判断してはいけない。人はただ、物質の目だけで物を見るが、もし人が霊の目で物を見ることができれば、完全な正義がすべての人に等しく働いていることが分かるだろう。

 折りにふれ、私は皆さんの祈りに耳を傾けることがあるが、もし、神がそのすべてをお聞き届けになれば、結果的にみて、それは皆さんのためによろしくないであろう。

私がスピリチュアルの本に初めて出会ったのは人生の一番苦しかった時でした。突然夫の胸に影が出て「最悪の場合3ヶ月の生命」と聞いた時でした。検査結果を待つ2か月の間2人の幼い子供に、どう接していたか記憶も無い程、気も動転していました。友人の「自分の目の前に来た物は受け取るしかない」の言葉に背中を押され、「最悪の結果が出たとしても受け入れよう。どんな事をしてでも子供たちを育てよう」と覚悟を決めました。

 

実は夫の病気を知らされる1~2か月ほど前に、シャーリーマクレーンの本を買って、読まずに本棚に入れてありました。夫の発病を知らされてから、頭からは「死」が離れず、ある時、ふとその本を手に取ると、死後の世界が書かれていて、そんな世界が本当に有るのかと、ドキドキしながら読みました。その本に書かれていた「シルバーバーチ」や「霊の書」の本をすぐに読みたいと、書店に走りました。そして、もっと知りたいと「シルバーバーチ」に導かれるように本の巻末に有った電話番号に電話し、この財団の前身「生命の樹」と出会いました。夫の発病以前は、人柄の良い気心知れた友人たちと集まってはおしゃべりし、バーゲンセールへ行き、ウインドショッピングや食事会を楽しむ日々で、何の不安も無く、幸せな日々を送っていました。多分その時「バーチ」の本に出会っても、全く興味もわかず、手にも取らなかったと思います。その頃友人たちも若く、伴侶が亡くなる経験をする友人は一人もなかったので、友人からは、私に大変な不幸が起きていると見えていたと思います。でもこの夫が死ぬかも?という魂の震える程の苦しみが有って、初めてネオスピリチュアリズムと言う大切な物に出会ったと思います。

 

この物質界で人は、肉体という欲望の媒体を着て、幸福を求めて生きています。欲望のフィルターのついた私の眼は幸福を見誤り、エゴの心で邪霊や因縁霊に惑わされながら、苦難の道を何十回、何百回と転生を繰り返して来たのだと思います。人は、苦難の痛みからしか見いだせない大切な物が有ると気付かせて頂きました。宇宙法則は神そのもの。全ての人に宇宙法則が等しく働いているのも、人は神であるからでしょうか。人は誰に頼ることなく、自分で正しい道を見つけ歩むことが出来るとの、神の人間への絶対的な信頼と愛と思います。幽体を浄化し地球だけでなく宇宙まで進化させて行く、人間の道はなんとスケールの大きい、そして重責を負った道でしょう。山波先生の意志を継いで、日常生活を大切に日々努めてゆきたいと思います。


■発表10(O・Iさん)

〔四〕世界はダマスクスの路上で、突如回心したパウロのように、唐突には変わらない。霊的真理の光は少しずつ闇を貫いていくもの、人々が少しずつ真理を知っていくにつれ、また、神の使徒となる人物がだんだんとふえていくにつれて。霊に関することは、常に慎重な熟成と進歩を必要とする。急激な変革は決して永続するものではない。私達はいつも永遠の目をもって、物事を眺め仕事を進めていく。

シルバー・バーチの愛読者は、全国に多くいます。この財団以外にも、読書会を行っているグループは、幾つもあると聞いています。ですが、だからといって、そのバーチファンの全てが、山波先生のでくのぼう革命に賛同する、と云うわけではありません。私は、『シルバー・バーチ輪読会』に参加していく中で、そのことについて、じっくりと考えさせられて行ったような気がしています。

 

もともと私は、熱烈なバーチファンでした。ですから、以前は同じようなバーチ・ファンと、数多くの交流を持ちながら、意見交換をしていました。で、その経験の中から感じたことなのですが、この〔四〕の言葉を特に重要視している人達の多くが、「霊的な進歩というものは、個人の自覚から、少しずつ進んで行くものであって、急激な変革は良くない(もしくはありえない)。」と云う考え方になっていて、でくのぼう革命には、あまり共鳴しませんでした。

 

けれども、『バーチ輪読会』に参加して、この〔四〕の言葉を、よく読み込んでみると、この「霊に関することーー」と云うところは、実は、『霊性進化』の本質について語っている言葉であるという理解に至りました。これは結局、日常の愛と奉仕の実践を、一つ一つ積み重ねて行くことからでしか、物事は進んで行かないのだ、と言っているのだと思いました。つまり、ネオ・スピでいうところの「媒体の浄化は一日にして成らず」、という事なのだと思います。

 

一方、第二章の『明日の世界』(これはまさに、バーチが未来の世界について、語っているところなのですが)その『明日の世界』の中では、「いつも新しいものが生まれる前には、陣痛がある。」「これから大きな変化が、数多く起こるだろう。」と言っています。なにも、進歩がなだらかで少しずつ進むと言っているわけではなく、壁にぶつかり、産みの苦しみを乗り越えたのちに、「一段高い新しいものが生まれる。」と言っているのです。

「人は、書物を、自分の好きなところだけしか読み取らない。」というところが、真実なのだと思います。そのことを、自分自身のいましめとして忘れずに、輪読会では、人の話を十分に聞きながら、学んで行きたいと思います。で、それと共に、バーチが全編を通じてくり返し述べている、「苦難の哲学」と云う視点から現在の地球、世界の有り様を、私達は見て行かなければならないと思いました。


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